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S 日記/08・6~
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3月11日、地震がおきました。
その時俺は、店で仕事をしていました。
これから携帯の契約するところで、お客さんから預かった運転免許証を返そうとしていたときに、緊急地震速報が鳴り、地震が来ました。
わー、揺れるなあー、と思いながら、いつものように、すぐおさまるだろう、と考えていました。
ところが、おさまるどころか、長い間横揺れが続き、揺れは激しくなる一方。
慌てて契約カウンターの下に隠れました。お客さんに何か言う余裕はありませんでした。
私を見て、目の前のお客さんと、隣で契約をしていた仕事仲間と相手のお客さんもカウンターの下に隠れました。
後日、友人から話をきいたところ、その友人は東京に住んでいて仕事が休みで家にいたようなのですが、強い揺れの後、いったん揺れが止み、その時家の外へ出た、と言っていましたが、仙台では、揺れが止むことはなく、体感時間ですが、5分ほどずっと強い揺れが続いていました。
揺れの最中、壁が剥がれてきたと同時に、たくさんの土煙、埃かもしれません、それが舞い上がって、呼吸をした瞬間、喉に激痛が走りました。慌てて口を押えました。
売り場は2階だったのですが、揺れの中、私は、ニュージーランド地震を思い出し、これで床が抜けたら生き埋めになって助からないだろうと感じました。
揺れの途中で、照明が切れました。
火災報知機がふぁんふぁんと鳴る中で、がたんがたん、ばりばり、がしゃんがしゃん、どがどが、そんな音が混じりあって、物凄い轟音となり、見えない売り場の悲惨さが伝わってきました。
揺れが止み、おそるおそるカウンターの下から顔を出すと、売り場の什器がめちゃくちゃになり、一部は倒れていて、スプリンクラーで天井から水が降っていました。
一部の天井が落ちていました。
視界が霞む中、チーフや、他の店員が、お客さんを慌てて避難させていました。
私は、お客さんから預かっていた免許証を差し出すと、お客さんは慌ててそれを受け取り、携帯電話のモックや、充電器、イヤホンマイクなどが散乱する床を走って階段を降りて行きました。
辺りを見回すと、在庫が入っている戸棚が倒れ、落ちていない天井からエアコンや蛍光灯がかろうじてぶら下がっている状態で、いつそれが落下してきてもおかしくない状態となっていました。
チーフに急かされながらも、足の踏み場がなく、また、こんな状況下でも、商品を踏んではいけないような気がしてゆっくりとカウンターから出ました。
階段には、どこから飛んできたのか分からないガラスの破片が散乱していました。

なんとか外に出たものの、荷物はまだ店の中。鍵もなく、家に帰れない状態でした。
すぐにでも店の中へ戻って、一刻も早く家に帰りたい気持ちでした。
それができなかったのは、その後に続いた余震です。
お客さんも、出たはいいものの、どうしたらいいのか分からない状態、また、店員も、店内にお客さんが残っていないか確認をしなければなしません。
ですが、続く余震が強く、店内には戻れない状態でした。
車のカギを持っていた店員が慌てて車にエンジンをかけ、ワンセグをつけました。
私も携帯電話でワンセグを起動させ、震源地を確認しました。
震源地は、宮城県沖でした。

私の実家は、現在報道されている、気仙沼と南三陸町の間にある、本吉町、という町です。
最近、気仙沼と市町村合併をしました。
海水浴場と、徳仙丈の躑躅がきれいな、田舎の、なんのとりえもない田舎の町です。
海抜が低く「地震があったら津波の注意」と、私は物心ついたときから教え込まれていました。
地震があったら、とにかく山へ、高台へ逃げるように。

震源地が宮城県沖、津波警報も発令されていたため、私は慌てて母親の携帯電話へ電話をかけました。弟へもかけました。ところがつながりません。
何度も何度も、何回かけたか分かりません。それでも、つながりませんでした。
そうこうしているうちに、雪が降ってきました。
慌てて店を出てきたため、普段仕事をしている時の格好、薄手のauジャンバーとスラックス。店員の中には、半そでを着ている者もいました。
とりあえず、店の外からお客さんが店内に残っていないか声をかけ、店長や、副店長らが店内へ入り、お客さんがいないかどうか、確認をしている間、私を含め従業員は、一部、車のカギを持っていた店員の車へ乗り、ワンセグで地震情報を確認していました。

車に乗っている間に、仙台空港へ津波が到達した映像、石巻に津波が到達した映像が流れました。
気仙沼や、南三陸へ津波が到達した情報は、この時まだ報道されておりませんでした。
その間、私は、何度も何度も家族へ電話をかけ、恋人へも電話をかけましたが、全くつながりません。
地元の友人にもかけましたがつながりません。
雪は、どんどん降り続き。駐車場は、うっすらと、白くなっていきました。


とりあえず、今日はここまで。
今日、やっと電気がつくようになりました。
少し、色々やらなければならないことがあるので。

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